Saturday, February 12, 2011

ソーシャルネットワークは、実名に向かっているのか

海外では流行っていたFacebookが日本で流行りだして、それにともなって日本の非実名アカウントも削除され始めた。

http://togetter.com/li/98367

いま、ソーシャルネットワークは、実名に向かっているのでしょうか。ちょうどアメリカの大学生と話す機会があったとき、その学生がはじめに聞いた質問は、「日本のソーシャルネットは、なぜ匿名なのですか」という内容だった。文化が違えば価値観も違うものだと思った。

日本のソーシャルネットワークといえば、mixiで実名を出しいたばかりに、ひどい目にあったというニュースをあちこちで見るので、実名にするは、慎重さが足りないか、よっぽどの有名人で意図的にやっているのか、の二択なのかと思うほどだ。なので、実名が常識のFacebookは、日本人にとってむしろ意外に思ったりする。

mixiは、初期の頃こそ招待制で実名の情報を集めていたが、ユーザ数が頭打ちしたために方針を変えざるえなくなり、結果的に匿名のソーシャルネットワークになってしまった。ユーザ数が頭打ちしたときに、ビジネスモデルとして海外展開をできなかったところは失敗だと思う。それが日本初のWebサービスの弱点だと思うけど、その話は又今度にする。


一方のFacebookは大学の(在籍)卒業アルバムのような意味を果たしているので、実名の意義が大きい。普通なら連絡が途絶えてしまうような卒業後の関係も、Facebookを使えばあまりコストを払わなくてもつながっていられる。そして、実名のソーシャルネットワークは、他のものに比べて使い捨てができないのも特徴だと思う。その結果、高いロイヤリティのあるユーザが芋づる式に増えるという、磐石のビジネスモデルを実現している。


Facebookがいま非実名アカウントを削除しているのには理解ができる。つまりに、mixiのように匿名を許すと簡単に使い捨てられるアカウントが増加してしまうからだ。しかも、Facebookは、ユーザ数の頭打ちを海外展開ということでうまくしのぐことができた。アメリカの人口が約2億人でアクティブユーザ数が5億人なので、海外ユーザの方が多いことに気づく。

おそらくFacebookとmixiの戦いは、Facebookの勝利に終わるだろう。mixiとFacebookの両方にアカウントを持つユーザは、実名にせざる得ないFacebookのアカウントを捨てられないので、Facebookを残すことになるだろう。Facebookはもともと多言語へのローカライズが下手なところがあるが、それも徐々に克服するのではないだろうか。プライバシを憂慮するユーザが敬遠する可能性があるが、これまでのWebサービスの歴史を見る限り、ユーザはプライバシと便利さを天秤にかけたとき、便利さを取る傾向にある。

特に、海外での生活を経験している知識層や富裕層をうまく取り込むことができれば、プレミア価値のあるソーシャルネットワークができるであろう。世界の富は、少数が握っているので、少数の富裕層のマーケットを手にいれることができれば、その資金でサービスを発展させて競争相手に勝つことができるだろう。

まとめると、ソーシャルネットワークは、実名に向かっているのかという問の答えは、yesだと思う。そして、それはFacebookという形で実現すると思う。

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