Sunday, December 5, 2010

北米のスマートメータ遠隔検針の普及

スマートグリッドやスマートメーターがについて語られるとき必ず言われる反論に、「スマートメーターの普及してから議論すべき」というのがあります。確かにその通りなのですが、北米で実際どのくらい普及していると思いますか。

ちなみに、日本の普及状況はとても2010年現在でもとても低いものです。東京電力では、今現在でも検針員が月に1回頻度で、各家庭を回って電力量を目視確認しているはずです。一説には、自動遠隔検針と人件費を比べると、人件費の方が安いという試算もあるとないとか。

しかし、そのような試算にはからくりがあると考えれれます。例えば、スマートメーターの耐久年数です。電力量計には、いくつかの規制があって、耐久年数が細かく設定されているのでしょうが、実際に壊れていない電力量計も取り替えたりしているのではないでしょうか。例えば、故障診断というような機能が備われば、壊れるかまで使うという使い方も可能ではないでしょうか。電力会社と労働組合が共謀して、規制を作っているのではないかと邪推してしまいます。

それに、これからの高齢化社会に向けて、なるべく多くの仕事を自動化しておくのは悪くない話だと思います。あまった労働力をつかって、創造的な仕事をすれば、もっと豊かになれるはずです。実際に日本の取組みをしらべてみると、東京電力でも2010年の3月から実証実験を始めるとプレスリリースしています。今年になってから実証実験では、遅すぎるのではないでしょうか。

そこで、気になったので、北米の今住んでいるピッツバーグではどのような状況なのかということを調べてみました。いま契約している電力会社は、Duquesne Lightという会社です。この会社のWebページをチェックしてみると、なんと毎日の電力消費量がグラフで表示されるではないですか。



さすがに毎日検針員が家に見に来ていることはありえないと思うので、さらに調べているとこんなニュースやこんなプレスリリースやこんなプレスリリースを見つけました。簡単に要約すると、Duquesne Lightは遠隔検針システムを遅くとも1996年の段階で導入しているみたいです。つまり、自分が住んでいる地域では、1996年に遠隔検針が導入されていたのでした。日本と比べていみると約15年も前ということになります。

ところでうちの電力量計といえば、前にアップロードしたように、円盤が入っている旧式のものです。いったいどうやって電力量を測定しているのでしょう。ここからは推測になるのですが、おそらくはCT型の電力量計がどこかに仕掛けれれているのだと思います。



ちなみにピッツバーグはとても田舎なので、都会ではもっと進んでいると思います。もちろん電力会社によって方針は異なるでしょうけど、冬の気候と人件費を考えると、遠隔検針はごくごく自然な流れだと思います。

逆に、日本では、電力事業が寡占状態あるので、企業努力を怠っているのではないかと思ってしまったりします。というわけでスマートメーターもすぐそこまで来ていることを感じさせられた瞬間でした。

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