Saturday, November 27, 2010

普通の電力量計でスマートメーターのように電力量を計測する方法



スマートグリッドの記事を読んでいると、「スマートグリッドの実現のためにはこれまでの電力量計をスマートメーターに置き換える必要があるので少なくともあと数年は実現までに必要である」という内容を見かけます。しかし、実際のところスマートメーターの足音はすぐそこまですぐそこまで来ていて、Google PowerMeterやMicrosoft Hohmを試そうと思えば、ほんの少しの投資をするだけで始められてしまいます。

もちろん、スマートグリッドの定義は非常に広いので、PowerMeterやHohmを使っただけで、スマートグリッドを体験したことにはならないのでしょうけれど、その一端を実際に体験してみることは非常に大きいと思います。Seeing is Believing 百聞は一見にしかずということです。そういえば、iPhoneが発売された時も、iPadが発売された時も、「どうせスマートフォンでしょう?」とか「どうせiPhoneが大きくなっただけでしょう?」なんて声が発売当初ありました。しかし、実際に触れてみると、「この新しい感覚は実際に触れてみないと分からないものだ!」などということを言い出す人がいましたよね。自分のような凡人がTechnologyを理解するには、やはり触れてみるのが一番の近道だと思ったりしています。

さてさてでは、すでに発売されている後付式にスマートメーターを紹介したいと思います。基本的は、PowerMeterのサイトHohmのサイトにリンクが貼って有ります。特に、米国で利用可能なメーターは、PowerMeterに対応しているCurrent Cost社TED社と、Hohmに対応しているBlueline Innovations社のメーターです。

それぞれのメーターは、取り付け方によって微妙に違うので違いを説明していこうと思います。まず、電力の読み取り方法としては、Current CostとTEDがクランプ型の電力量計を採用しているのに対して、Blueline Innovations社が赤外線センサーを使っています。クランプ型の電力量計というのは、電線の回りの磁界を計測することによって電流を測って電力量を計測します。つまり、ブレーカーや電線にこのクランプ型の電力量計を取り付けることによって、単位時間あたりの電力利用量を計測することができます。一方、赤外線センサー方式は、電力量計の中についている円板(アラゴーの円板)の回転速度を赤外線センサーによって読み取って電力量を計測します。また、円板がついていない電子式の電力量計であっても、LEDの点滅間隔を赤外線センサーで読み取って計測することができます。

また、計測した電力量をPowerMeterやHohmへ通知する方法についても、それぞれ微妙に異なっています。まず、Current Cost社のメーターは、電力量計からモニターまでの区間をZigbeeによって情報を送信して、モニターにUSBで設置したブリッジを接続して、ブリッジからEtherでLANへと接続してWebサイトへ情報を送信する。TEDは、電力量計からGateway(Current Costのブリッジに相当)までをPLC(Power Line Communication)を使って通信して、そこからEtherでLANへと接続してWebサイトに情報を送信する。また、TEDは、Zigbeeをつかってモニターも付属している。その場合、モニターは、電力量計からの情報をZigbeeによって受け取る。Buleline Innovations社の場合は、電力量計から433.92MHzの通信をつかって、WiFiブリッジに情報を中継して、Webサイトへと情報を送る。

さて、これらの製品の中でどれが一番使い易いかについて感想を書いてみます。実際に使ってみたのは、Bluelineのものだけだが、スペックからわかることを書いてみます。まず、取り付けが一番楽なのは、Bluelineの電力量計です。クランプ型の電力量計は、ブレーカーボックスを開けて取り付ける必要があるので、ある程度の知識が必要ですが、赤外線センサーなら素人でもドライバー一本で取り付けることがでます。また、Current Cost社は、TED社のものより取り付けやすいと思われます。Current Cost社の電力量計は電池式であるのに対して、TED社のものは電源を配電盤から供給する必要があります。

また、精度については、おそらくTEDとCurrent CostがBluelineを上回ると思います。実際にBluelineの電力量計の精度は、最低400Whくらい流れていないと感知しません。一方、クランプ型の電力量計は、おそらく1Whくらいの制度がでると思います。ただし、電力量計からブリッジまでの通信で問題が起きることも多いらしい、実際にBlueline社のWiFiブリッジは、地下にある電力量計から地上3階にあるブリッジまで電波を送る際に、置き場所によって情報を欠落することがありました。また、PLCであっても、室内の配線によっては、雑音がのってしまったり通信ができないことがあるらしいです。同様の現象は、Zigbeeにおいても発生すると思われるので、設置環境に応じて得意とする通信方法が変わると思います。

ちなみに、Current Cost社、TED社、Blueline社の後付式のスマートメーターは、米国に在住ならばAmazonにて購入することができます。




Black & Decker EM100B Energy Saver Series Power Monitor
このメーターは、Blueline社とは違うメーカーのものなのだが、対応していると書かれています。外見を見る限り、Blueline社のものと全く同じなので、OEMなのではと思います。ただし、スペックと値段が若干異なっています。Buleline社純正のほうが高くて少しスペックが良です。



































1 comment:

  1. You might qualify for a new government sponsored solar energy program.
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