Saturday, January 22, 2011

他の企業がFacebookに勝つには?

Facebookがついにトラヒック量でGoogleを追い抜いたというニュースが流れました。あれほど巨大で磐石だと思われていたGoogleにもついに転換点がきたというのは本当に衝撃です。しかもたった数百人の企業にその座を奪われるとは予想もつきませんでした。

さて、いまトップに立ったFacebookに他の企業が勝つためのシナリオをいくつか考えてみたので書いてみます。

まず、数あるソーシャルネットワークのなかでFacebookが一番になった最大の要因はアクティブユーザ数だと思います。特にMixiやその他のソーシャルネットワークでは、実名の登録をしないために亡霊のようなアカウントが増えていきます。不要になったら簡単に新しいアカウントを作れるのでネットワークの結びつきが希薄になってユーザが簡単にネットワークを離れていってしまいます。この問題を大学の卒業生ネットワークという形でクリアしたところで、ロイアリティのあるユーザを多く抱えることに成功してたのがFacebookのすごいところだと思います。実際に大学を卒業してしまうと連絡が取れなくなってしまうことが多いですが、Facebookが自動更新される卒業アルバムのような役割を担っているおかげで、懐かしい友達といつでもコンタクトをとれるようになりました。

他のソーシャルネットワークのなかでFacebookを打ち負かすことができるとすれば、中国系のrenrenかQzoneだと思います。いま、中国のインターネット人口はものすごい勢いでふくれあがっているので、Facebookの中国語対応が悪ければor中国政府がFacebookをブロックし続ければQzoneがユーザ数トップになる日がくるかもしれません。Facebookは現在5億人のアクティブユーザがいるといわれていますが、Qzoneも2009年の時点で2億人を超えているので、良い勝負を繰り広げることでしょう。Facebookのローカライズは、いまいちうまくいっていない印象で、日本人も英語を直訳したようなインターフェースにへきへきしている人がいるでしょうから、特に中国ローカライズは、生き残りのために必須だと思います。

GoogleがFacebookに勝つための鍵となるのは、あきらかにAndroidだと思います。いまでもユーザは、Facebook、mixi、Twitter、モバゲーを使い分けているわけなので、これを同期させたり、情報の流れを整理できるようなキラーアプリを作ればFacebookに勝てる可能性があります。幸いにもiPhoneがFlashを切り捨てているので、Flashがメインのケータイアプリを取り込めれば、勝機があります。ユーザは、誰かと繋がりたい欲望と、個人情報が晒される脅威のバランスの上でインターネットを使っています。一旦、インターネットのどこかに情報を公開してしまえば、たとえソーシャルネットであっても暴露される可能性がゼロではありません。それが携帯端末上であれば、そして個人の管理がしっかりしていれば、なんとか保護する仕組みを作れるかもしれません。ただしかし、これはいわゆるGoogleが進めているSaaSやクラウドに反する考え方なので、Googleが導入するには英断が必要でしょうけど。。。

それにしてもこの分野は、技術の進歩が早くて面白いですね。

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